新千歳空港がビル冷房に雪山を活用

2010年から新千歳空港の
ターミナルビルの冷房に、
冬期間に造成した雪山が
活用される方針です。

新千歳空港で雪山をビル冷房に活用

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国土交通省東京航空局が2008年10月9日、2010年春から北海道の新千歳空港内のビル冷房に、同空港の敷地内に造る雪山を活用する方針を決定したとのことです。

同局では、2007年12月に、雪を利用した環境施策検討会(クールプロジェクト検討会)を設置。

そして2008年1月〜3月、3ヶ所の雪山(最大で縦横約100m、高さ約10m)をつくり、それぞれを異なる素材の断熱材で覆い、断熱材の性能や雪が解けた量などを調査しています。

この試験の結果、断熱材の効果により、9月上旬までに最大で45%の雪を残すことができたことから、国土交通省東京航空局では雪山の長期保存が可能と判断し、新千歳空港ビル冷房に活用する方針を決定したそうです。

雪山冷房に活用されるビルは、新千歳空港内の

・国内線ターミナルビル
・新国際線ターミナルビル

の2つ。

雪山冷房に活用することで、この2つのビルが既存の冷房システム(重油を使用)で消費するエネルギー量の最大3割が賄われるとのことです。

(CO2(二酸化炭素)の削減量は、年間最大2,100トンとなる見込み。)


(参考資料)
・北海道新聞2008年10月10日(金)朝刊1面記事「雪山で空港ビル冷房 新千歳 2010年から 国交省方針 CO2削減 年2100トン」
・雪山で空港ビル冷房 新千歳2010年から CO2削減年2100トン(10/10 11:58)(※「北海道新聞」サイト内)
 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/environment/122492.html
・新千歳空港ビルを雪で冷房 環境に優しく経費も節減 (1/2ページ) - MSN産経ニュース
 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/071125/env0711252205001-n1.htm
・新千歳空港ターミナルの冷房「3割は雪で」   - MSN産経ニュース
 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/081014/env0810141716000-n1.htm
・2007年11月10日(千歳民報)
 http://www.tomamin.co.jp/2007/cp071110.htm
・雪を利用したBOD低減とCO 削減(※「国土交通省」サイト内、PDFファイル)
 http://www.mlit.go.jp/tokyo_cab/15_cool/01_gaiyou/pdf/01-gaiyou.pdf


新千歳空港での雪山活用事業の内容

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新千歳空港で開始される予定の雪利用冷房システムの事業には、事業費数億円程度が投じられる予定とのこと。

この事業では、まず2008年度中に、冷房システムを運用する民間事業者を公募。

そして2009年度の冬から、駐機場や駐車場などから除雪された雪を集め、雪山(高さ8m以上、縦200m、横100m)を造成する予定となっています。

また、雪山の雪が解けてできた冷水を対象ビルに供給するための「エネルギー棟」も、新千歳空港内に新たに設置されるとのことです。

雪山から出る雪解けの冷水により、ビル内を循環する冷房用液体を冷却するとのこと。)


(参考資料)
・北海道新聞2008年10月10日(金)朝刊1面記事「雪山で空港ビル冷房 新千歳 2010年から 国交省方針 CO2削減 年2100トン」
・雪山で空港ビル冷房 新千歳2010年から CO2削減年2100トン(10/10 11:58)(※「北海道新聞」サイト内)
 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/environment/122492.html
・新千歳空港ビルを雪で冷房 環境に優しく経費も節減 (1/2ページ) - MSN産経ニュース
 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/071125/env0711252205001-n1.htm
・新千歳空港ターミナルの冷房「3割は雪で」   - MSN産経ニュース
 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/081014/env0810141716000-n1.htm
・2007年11月10日(千歳民報)
 http://www.tomamin.co.jp/2007/cp071110.htm
・雪を利用したBOD低減とCO 削減(※「国土交通省」サイト内、PDFファイル)
 http://www.mlit.go.jp/tokyo_cab/15_cool/01_gaiyou/pdf/01-gaiyou.pdf


河川の汚染軽減効果も期待

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降雪地帯の空港では雪が降る冬季、航空機や空港の安全な運行のために、機体や空港の舗装面(滑走路・誘導 路・エプロン)に対して

・デアイシング作業:離陸前の航空機の機体に付着した雪や氷の除去
・アンチアイシング作業:雪氷の付着の防止・再結氷の予防

を行っているとのこと。

ただし、これらの作業に用いられる防除雪氷剤は、プロピレングリコール(食品添加物にも使われている)が主成分に用いられており、春になって除雪した雪の山が溶け出すと、雪に混ざっている防除雪氷剤も一気に河川に流れ込み、BOD(生物化学的酸素要求量)をアップさせて汚染の原因になっている、と指摘されています[1]。

新千歳空港では、冬に使用されている融雪剤・防雪除氷剤が、美沢川(ウトナイ湖に注ぐ美々川に合流)を汚染していると指摘されているとのこと[2]。

同空港で実施される予定の、雪山をビルの冷房に活用する取り組みでは、CO2(二酸化炭素)排出量・冷房費用の削減とともに、除雪される雪に混ざっている融雪剤・防雪除氷剤などを、雪を溜めて微生物の活動が活発化する夏場に徐々に排水することで分解し、雪解け水が流れ込む河川のBODの大幅低減・汚染緩和といった効果も期待されています。


(参考)
・[1]雪を利用したBOD低減とCO 削減(※「国土交通省」サイト内、PDFファイル)
 http://www.mlit.go.jp/tokyo_cab/15_cool/01_gaiyou/pdf/01-gaiyou.pdf
・[2]2007年11月10日(千歳民報)
 http://www.tomamin.co.jp/2007/cp071110.htm
・新千歳空港ビルを雪で冷房 環境に優しく経費も節減 (1/2ページ) - MSN産経ニュース
 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/071125/env0711252205001-n1.htm
・新千歳空港ターミナルの冷房「3割は雪で」   - MSN産経ニュース
 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/081014/env0810141716000-n1.htm


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