札幌の企業がビル用の災害対策用品を販売開始

北海道札幌市の複数の企業が、
ビル用の災害対策用品
(非常食や簡易トイレなど)の
販売を始めているとのこと。

札幌の企業が販売するビル用被災対策用品

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新聞記事[1]によると、近年日本国内の各地で大地震が発生している状況から、北海道札幌市の複数の企業が、2008年7月から、ビル内に備える災害対策用品の販売を開始しているとのことです。

例えば「オリエンタル警備」社[2]は、「EVサバイバルボックス」の販売代理店となっています。
(製品を手がけているのは、東京の企業「レスキューシステム株式会社」[3]のようです。)

この「EVサバイバルボックス」は、エレベーター内の一角に設置するもので、震度5強以上の揺れがあった場合、自動的に箱の扉が開くようになっているそうです。

ボックスの大きさ・形状は3タイプ(S・M・L)で、缶入りの非常食や飲料水、簡易トイレ、手回し充電の防災ラジオなどがセットになっており、3〜10人が約1週間耐えられる想定がされているとのことです。

ちなみに、販売価格は30万〜40万円となっています。
(同社からは、エレベーター用以外に、マンションの共用スペース等向けの「サバイバルボックス」も販売されています。)

また、「トータルリスクマネジメント」社は、マンションやビル用の「救急工具箱」の販売を開始しています。

この工具箱は、多目的バール(ドアのこじ開けやドアノブの破壊用)、ドアチェーンの切断器具などをセットにしたツールボックスとのこと。

大地震発生時に、道路の寸断により救助隊が来るまでに時間がかかることを想定して、住民どうしでの助け合いを可能にするため、マンション各階への設置が想定された商品とのことです。


(参考)
・[1]北海道新聞2008年8月20日(水)朝刊33面(札幌圏)記事
 「経済@さっぽろ ビルの被災対策 エレベーターに非常食 閉じ込め懸念 救急工具箱も」
・[2]防災関連用品(※「【株式会社 オリエンタル警備】のホームページ」内)
 http://www.oriental-security.co.jp/info/
・[3]EVサバイバルボックスとは?(※「レスキューシステム株式会社」のサイト内)
 http://www.rescue-system.com/about.html
・税理士法人 小中会計
 http://homepage3.nifty.com/konaka-tax/kojin.html


札幌はビルの地震対策への意識が薄い?

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札幌の企業がビル用被災対策用品の販売を2008年7月から開始していますが、新聞記事[1]の掲載時点(8月20日)では、普及が進んでいないとのことです。

オリエンタル警備が販売する「EVサバイバルボックス」は、販売開始からの設置件数は、[1]によると3基のみ。

また、トータルリスクマネジメントの「救急工具箱」についても、セールス先で

・札幌には震度4以上の地震は起こらない
・地震の際には救助隊が必ず来る

といった反応をされることがあるそうです。

しかし、日本エレベーター協会によると、2005年7月に首都圏(千葉県北西部)で発生した地震(震度5強)の際には、

・緊急停止したエレベーター:約64,000台
・閉じ込めが発生したエレベーター:78台

という状況になり[2]、全てのエレベーターが復旧したのは24時間後だった[1]とのことです。

同協会ではこのときの経験から、同様の大地震が起こった際に多数のエレベーターが一度に停止した場合、保守会社の人員が不足するため、救助に時間がかかり、閉じ込めが長時間になってしまう、との懸念を示しているそうです。

またエレベーター以外にも、大地震の際にはマンションやビルが変形し、部屋や非常階段の扉が開かなくなることも予想されています。

これらのことから、札幌でも万が一の大地震に備え、ビルやマンションに被災対策用品を設置することは、不必要とは言えないように思われます。


(参考)
・[1]北海道新聞2008年8月20日(水)朝刊33面(札幌圏)記事
 「経済@さっぽろ ビルの被災対策 エレベーターに非常食 閉じ込め懸念 救急工具箱も」
・[2]地震でエレベーターに「閉じ込め」 : ニュース : ホームガイド : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 http://home.yomiuri.co.jp/news/20050912hg01.htm
・社団法人 日本エレベータ協会
 http://www.n-elekyo.or.jp/index.html


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