肥料を最大で半減可能な散布装置

畝を作りつつ、畝の中央に肥料と農薬を
効率的に散布できる装置が、
井関農機などにより共同開発されたとのこと。

畝成形機と肥料・農薬散布装置が一体化

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茨城県の独立行政法人「農業・食品産業技術総合研究機構」と、愛媛県の「井関農機」が、野菜の露地栽培を行う畑に、肥料や農薬を効率的に散布し、使用量を減らせる散布装置を共同開発したとのこと。

通常の野菜の露地栽培では、農薬と肥料を畑に撒いたあとに、トラクターで畝を形成し、野菜の苗を植えるのが一般的だそうです。

この場合実際には、畝の側面や畝の間にも肥料・農薬が施されてしまい、雑草に栄養をとられたり、畑の外に流れ出して環境に負荷をかける場合もあるとのこと。

それに対し、今回新開発された散布装置では、畝の成形機の上部に、肥料と農薬のホッパーが取り付けられています。
(各ホッパーからはパイプが伸び、畝の成形機に接続されています。)

この装置は、トラクターに取り付けて引っ張って使用するもので、畝を成形すると同時に、畝の中央に肥料・農薬を集中して散布できるとのことです。
(「うね立て同時部分施用法」。)

これにより、畝の中央部分にのみ肥料・農薬が施用され、畝壁や畝間への施用分を削減することができるそうです。


(参考)
・北海道新聞2008年7月18日朝刊3面
・農業機械専業メーカー 井関農機株式会社
 http://www.iseki.co.jp/
・うね立て同時部分施用技術|中央農研
 http://narc.naro.affrc.go.jp/team/fmsrt/unetate/index.html


新開発の散布装置の節約効果

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井関農機と「農業・食品産業技術総合研究機構」が共同開発した肥料・農薬散布装置を用いて、昨年(2007年)、北海道など日本全国で野菜(キャベツなど)の栽培試験が行われたとのこと。

その結果、下記のような結果が得られたそうです。

・肥料を3〜5割減少しても、野菜の収量は同等、もしくはそれ以上だった。(肥料の散布ムラが無くなるため。)
・農薬を1/3に減らしても、防除効果は低下しなかった。
・北海道など寒冷地では、苗の初期成長が遅れがちだが、その点でも改善が見られた。

今年(2008年)は、肥料が7月から7割前後値上がりしていますが、今回新開発された散布装置を用いた場合、肥料の経費を10アールあたり5000〜7000円節減できる計算になるそうです。

(農薬の分の経費を入れると、1万円以上節減できるとのこと。)

ちなみに井関農機は、この散布装置を、8月から1機116万5500円で試験販売するとのことです。


(参考)
・北海道新聞2008年7月18日朝刊3面
・農業機械専業メーカー 井関農機株式会社
 http://www.iseki.co.jp/
・うね立て同時部分施用技術|中央農研
 http://narc.naro.affrc.go.jp/team/fmsrt/unetate/index.html

 


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