日本のお米の起源は東南アジア?

日本で食べられているジャポニカ米栽培の起源が、遺伝子解析で
東南アジアにあることが示されたとのこと。

日本の米栽培の起源を探る研究

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日本で通常食べられているお米「ジャポニカ米」が、遺伝子解析の結果、東南アジアが起源である、との説が、7月7日付けのアメリカの科学誌「Nature Genetics(ネイチャージェネティクス)電子版」に発表されたとのこと。

この説を発表したのは、茨城県つくば市の農業生物資源研究所。

研究では、まず東南アジアのインディカ米(長粒種)と日本のジャポニカ米を比較。
インディカ米の遺伝子の中で、特定の部分(qSW5遺伝子)の機能が失われると、粒がずんぐりした形状のジャポニカ米になることが、世界で初めて発見されたそうです。

次に、アジアの米の品種のうち、古いもの(計約200種)について、人間の選別により変化し、主流になっていた米に関わる遺伝子

・米粒の太さを決める遺伝子
・穂から実が脱落するのを防ぐ遺伝子
・もちもちの食感を生む遺伝子

の3点を解析したとのことです。

その結果、インドネシアやフィリピンに存在するジャポニカ米の在来種の中に、人間により選別される以前の、野生型の遺伝子を保った品種が発見されたそうです。

これらのことから研究グループは、日本の稲作の起源が東南アジアにある、と結論付けたとのこと。


(参考)
・北海道新聞2008年7月7日朝刊37面
・中日新聞:日本米は東南アジアが起源 遺伝子解析で新説:社会(CHUNICHI Web)
 http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008070702000050.html
・日本の米は東南アジア起源 遺伝子解析で新説発表(47NEWS)
 http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008070702000050.html
・農業生物資源研究所 - プレスリリース - コメの大きさを決める遺伝子を発見!日本のお米の起源に新説!
 http://www.nias.affrc.go.jp/press/20080707/
・Home : Nature Genetics
 http://www.nature.com/ng/index.html


お米の遺伝子変化の道筋

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農業生物資源研究所の研究では、お米の粒の太さの決定に関わる遺伝子が、日本で食べられているお米と同じになっている品種は、中国や日本のみにみられるとのこと。

日本への伝達経路については、東南アジアのフィリピンやインドネシアで栽培されている、野生型の遺伝子を持ったジャポニカ米が、ユーラシア大陸に渡り、中国に渡る過程で選別され、現在の太いジャポニカ米に変化。

その後、最終的に日本に伝えられた、と考えられるそうです。

従来の学説では、日本の稲作は中国の長江流域が起源、との説が主流でしたが、今回の新説は、それとは一線を画すものになっています。

これはもちろん、現時点(2008年7月)ではまだ、日本の米栽培の起源に関する一つの説に留まっているとは思いますが、遺伝子の変化をたどって稲作の起源を推測するというのは、非常に興味深い試みに感じられます。


(参考)
・北海道新聞2008年7月7日朝刊37面
・中日新聞:日本米は東南アジアが起源 遺伝子解析で新説:社会(CHUNICHI Web)
 http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008070702000050.html
・日本の米は東南アジア起源 遺伝子解析で新説発表(47NEWS)
 http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008070702000050.html
・農業生物資源研究所 - プレスリリース - コメの大きさを決める遺伝子を発見!日本のお米の起源に新説!
 http://www.nias.affrc.go.jp/press/20080707/
・Home : Nature Genetics
 http://www.nature.com/ng/index.html


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